引き寄せ失敗で300万円を失った話

小さな不安が「無い」という渇望へ

私はフリーランスで仕事をしています。
結婚後も仕事を続けていましたが、妊娠がわかると自然と仕事をセーブせざるを得ませんでした。
そして出産。
育児中はなかなか仕事をすることもできず、収入は妊娠後から激減してしまいました。

幸い共働きで、主人が家計を支えてくれていると言えど
支給してくれるのは食費と住居費のみ。
（本当はありがたいことなのですが、その時は足りなかったのです。）
自分の税金や年金、携帯代や美容院の費用などは全て自分の貯金から。

私は自分の仕事をセーブして、ほぼ全ての育児、家事をしているのに
それに見合ったお金を得るどころか、どんどんマイナスになっていく気すらしていたのです。
そんな生活が2年目に入っていたのです。

貯金が減る不安から、少しずつお金が欲しい、欲しいとなっていました。

引き寄せの原理は知っていて、今まで実践してきたつもりでした。
実際、独身時代の仕事はとても順調で、年収は1000万円を優に超えていました。
その頃は、本当不思議といい気分でいれば、どんどんお金が向こうからやって来たのです。

けれども育児中は、それとは全く逆のサイクル。
減るのが怖いから、欲しい欲しい‥とお金の引き寄せ本を読みあさりました。

引き寄せでは本当によくある大きな失敗に知らず知らずの内にしていたのです。

この言葉が私の失敗の全てです笑

お金が「欲しい」と望みすぎて、「今お金が無い」ということを宣言し続けていたのです。
そして私はさらに一層お金を無くすスパイラルに落ちていきます。。

同じレベルの人に囲まれる、類友の悪い例

そんな中、飲み友達で同じく自営業の友人から久しぶりに連絡が来ました。

一度飲みに行ってから、急に毎日連絡が来るようになります。

彼女と話すのは、いつもビジネスというよりはお金の話ばかりです。

いつしか彼女の友人や先輩に多く紹介され、気づくと彼らの集まりに週何回も集まるようになっていました。

彼らの話もまた、お金の話。

ゲストとして来た人の収入や財産を予想したりしていました。

私もゲストとして参加していたはずが、いつの間にかそちら側の人間になっていたのです。

今思うと非常に下衆い集団でした。。

詳細は書けないのですが、彼らは「ビジネス」と称したネットワーク詐欺をしていて
ゲストを呼んではその人を洗脳し、お金を持って来させ、それを取り返すためにそのゲストも「ビジネス」を始めるというものでした。

知人の財布をのぞいて、そこから奪うようなことです。

私の飲み友達も完全に洗脳されていて、私から無邪気にお金を奪いました。
彼女に罪悪感は全くなく、今も「人助け」のつもりで「ビジネス」を続けています。

彼らは実際低収入で、お金に困っている、またはそのような経験のある人々でした。
無いから奪うという、低次元に留まっている同じ穴のムジナだったのです。

そして私もいつしか「お金が無い」という不安から、その低次元を彷徨っていたのでした。

いつしかお金の亡者に

お金を奪われた私も、素直に周囲を取り巻く人たちの言葉を鵜呑みにして
「人助け」と思い、知人の財布をのぞこうとするような行為を始めようとしていました。

私の本当に間抜けなところは、本当に素晴らしい「ビジネス」だと思い込み
主人に詳細を伝えたことです。

主人は家族であっても、自分以外の人に影響を受けることは一切ありません。

応援してくれると思っていた主人の反応が、あまりにもかけ離れた
嫌悪・不快感・絶望・軽蔑だったことにショックを受けました。

これが普通の人が「お金の亡者」を見る目なのです。

私は知らず知らずの内に、自分が低次元に引き込まれていたことに気付き目を覚ますことになります。
洗脳が完全に溶けるのに2週間はかかりました。

マインドセットの恐ろしさ

「何としてもお金を得る」というマインドセットは解除に時間を要しました。

主人がとてつもない反応をした日から、私は自分の気持ちがどこになるのか分からなくなり
不安と迷走が交差するふわふわとした毎日を過ごしました。

マインドセットが解除された時の独特の経験だと思います。

自分の意思を全く見失うのです。

それから私は、主人と私の両親に全てを話し、
少しずつ解決の手順を歩み始めました。

私が洗脳下でも、自分とは違う相手に全てを話せたのは、
否定せずに全ての話をまず聞いてくれたからです。

洗脳下の人は自分の思想が否定されることを嫌います。
一度ショックを受けたものの、一から全部話を聞いてくれた主人に感謝です。

飲み友達が現れて、彼らに依存した日々は2ヶ月ほど。

まるで悪い夢でも見ていたようです。

私は幸い、信頼できる家族がいました。

相談（報告のつもりでしたが）する人が近くにいることが大切です。

飲み友達の彼女は、パートナーもおらず、
今思うと私と同じように、自営業の収入の不安から、いつしか低次元へと引っ張られていったのです。
そして今も‥お金と打算にまみれて、そればかりが頭を占めている生活を続けているのです。

失って得たもの

失った300万円はまだ帰って来ていません。

そして友人も完全に縁を切りました。

でも、失ったのはその2つだけ！

この経験を通して、改めて感じたことは数知れません。

何よりも、私を救ってくれたブレない主人に感謝します。

先行きの見えない不安が生まれる情勢ですが、
自分の舵をしっかりと取ることを忘れてはいけません。

小さな心の不安に注意を。

一つ一つ自分のものとして受け入れる作業が必要です。

非常に恥ずかしい経験ですが、いつか誰かの何かのためになるといいなと祈っています。